穂高岳縦走 ( 前穂高岳・奥穂高岳・涸沢岳 )

- 2015.10.5 ~ 2015.10.7 -

 

 今回は 北アルプスの穂高岳に挑戦。

 日本アルプスへの登山を始めた当初から 穂高岳を本丸 と位置付けていました。

 穂高岳とは、奥穂高岳、北穂高岳、前穂高岳、西穂高岳、涸沢岳などの 穂高連峰の山々の総称です。

 岐阜県人である以上、岐阜県・長野県(県境)最高峰の穂高岳 を踏破しなくては、大っぴらに登山を語る

 ことなどできません。

 また、穂高岳の一角、奥穂高岳(3,190m)を押さえれば、日本の山 標高ベスト5 全て 登頂となります。

 1位 富士山、2位 北岳、3位 奥穂高岳、同3位 間ノ岳、5位 槍ヶ岳 … これが何より嬉しい。

 ぎっくり腰を患って 断念した昨秋から 一日千秋 の思いでいました。

   一番の課題は、大キレットより怖いとも言われている 北穂高岳 ~ 涸沢岳 を通るか 否か。

 北穂高岳も 涸沢岳も 両方行きたいのは 山山ですが、滑落して不帰の人になったら と不安が 脳裏をよぎる。

 バディがいる、若しくは パーティーを組んでの山行なら 心丈夫なのですが、単独行の弱み。

 動画サイトで 北穂高岳 ~ 涸沢岳の映像を見ては、慄然(りつぜん)としていましたが、改めて熟考した

 結果、今回はパスすることに。「ホっ!」 肩の荷が下りました。

 北穂高岳へは来年、縦走ではなく 単体で登ることにしました。

 序説が長くなりました。本題へ。
- 1日目 -

10月5日
   11時、起点となる上高地に到着。景勝地として有名ですが、穂高連峰や槍ヶ岳の登山基地でもあります。

 梓川と河童橋、標高約 3,000mの穂高岳の山々は とても綺麗でした。

 12時10分、いざ行かん!
 
   重太郎新道を下るのは 危険なので、今回の行程は 右回り。1日目は 上高地から岳沢小屋。

 2日目は 重太郎新道を上り 前穂高岳、吊尾根を通り 奥穂高岳、穂高岳山荘。空身で涸沢岳へ。

 3日目は ザイテングラートを通り 涸沢経由で上高地へ。
 
 
   15時、今宵の宿「岳沢小屋」に到着。6人部屋に5人、登山経験豊富な2組の夫婦と 相部屋になりました。
 
   岳沢は 秋 闌(た)けて 晩秋の装い。晴れていれば、テラスでビールでしたが w
- 2日目 -

10月6日

 正念場の2日目。今日は 8時間に及ぶ長丁場。

 「絶対、全て(奥穂高岳、前穂高岳、涸沢岳)を

 登頂してみせる」と気炎を揚げる。

 梯子は 目眩く(めくるめく)ような高さですが、

 恐怖に慄く(おののく)ほどではありません。

   落ち着いて 三点支持を使った上り方をすれば 大丈夫。慣れれば 何の事はない。
 
 

 重太郎新道は 急登。梯子や鎖もありますが、上りは 然程危険ではありません。

 約3時間で 紀美子平に到着。ザックをデポし、空身で 前穂高岳山頂を目指すこと 30分。
 
 
 

 9時45分、標高第11位 前穂高岳(3,090m)へ キタ ━━━━(゚∀゚)━━━━ !!!!

 第5位の 槍ヶ岳(3,180m)の穂先も はっきりと目視できました。
 
 
   抜けるような青空の下、アルプスの山並みを一望。最高 ━━━━ !! 

 大展望を満喫後、紀美子平に下り 早めの昼食。暫くして ガスが発生、雲行きも怪しくなってきました。
 
 

 吊尾根(紀美子平 ~ 奥穂高岳)が 最大の難所でした。登攀(とうはん)の連続(;´Д`) ハァハァ・・・

 
 
 
   幅1メートルもない所も 多々。足を滑らせたら 一巻の終わり。
 
   涸沢を俯瞰(ふかん)。右の赤い屋根が「 涸沢ヒュッテ 」、左の赤い屋根が「 涸沢小屋 」。
 
   今回も 数羽のライチョウと出会しました。北アルプスでは 必ずですね。
 
   吊尾根(紀美子平 ~ 奥穂高岳)は 緊張しましたが、想像していたよりは 容易でした。

 案ずるより産むが易し。杞憂(きゆう)に終わって 良かった。
 

 紀美子平から 約2時間。いよいよ 日本の山 標高第3位の奥穂高岳 に 登頂か。

 標高ベスト5 登頂へ、残すは 3位の奥穂高岳となり、逸る(はやる)心を抑えてきました。

 武者震い … 。

 
 

 13時10分、奥穂高岳へ キタ ━━━(゚(゚∀(゚∀゚(☆∀☆)゚∀゚)∀゚)゚)━━━!!!!

 日本第3位の高峰、標高 3,190m。やりました!
 
 

 これにて 日本の山 標高ベスト5全てに 登頂。笑みを 湛える (*´∀`*)

   1位 富士山 (3,776m)   2位 北岳  (3,193m)

   3位 奥穂高岳(3,190m)   3位 間ノ岳 (3,190m)

   5位 槍ヶ岳 (3,180m) 

 思わず 日本アルプス登山の 端緒(たんしょ)を開いた 槍ヶ岳( 2012年登頂 )を追憶しました。

 健忘症でも この時のことは 鮮明に記憶していますよ w

 
 

 14時15分、今宵の宿、標高 2,996 mに建つ「穂高岳山荘」に到着。

 奥穂高岳と涸沢岳の 鞍部(あんぶ)にあります。

 あられが降り始め、15時を過ぎても止みません。涸沢岳(写真上)は明朝 登頂することにしました。

 16時にはすっかり青空となりましたが、結論としてはこれで良かった。

 
 

 同室の人達と歓談。

 山の話から 四方山話まで、話は尽きません。

 楽しい一時を 過ごせました。

 食事も とても美味しかった  (*´Д`)y-~~ウマー! 

 1番は 燕岳の燕山荘。それに次ぐかな。

 
   黄昏時(たそがれどき)、夕日が 西の空を 茜色に染める。刻一刻と変化していく 空模様を眺めるのも

 山小屋での 興趣(きょうしゅ)。皆が 窓越しから見入っていました。
 後半 に続きます。